2026年5月下旬:秋の美味しさを決める「摘果(てきか)」作業

5月初旬に咲き誇っていた白い花たちも終わり、畑には小さな「赤ちゃんりんご」がたくさん実り始めました。
今回は、秋の美味しいりんご作りに欠かせない、特別な作業をご紹介します。
ちなみに、このように実を間引く作業は、農家の間で「みすぐり」と呼ばれています。

もったいない?いいえ、美味しさをギュッと集める「厳しい選択」

摘果前の赤ちゃんりんご

ひとつの場所に、小さな実がいくつも集まって育ちます

写真を見ると、ひとつの枝先に小さな実が5〜6個ほど集まっているのがわかりますか?
実はこれ、全部をそのまま大きく育てるわけではありません。

ここで登場するのが「摘果(てきか)」という手作業です。
このたくさん集まった兄弟たちの中から、一番形が良くて元気な「たった1つ」だけを残し、あとの実は手で刈り落としてしまいます。

「せっかく実ったのに、もったいない!」と思われるかもしれません。
でも、これをしないと木の栄養が分散してしまい、小さくて味のぼやけたりんごになってしまうのです。1つに栄養をギュッと集中させることで、秋には皆さまにお届けする「大きくて、甘くて、シャキシャキのりんご」に成長します。

秋の笑顔のために。気の遠くなる「摘果」作業

前回の記事でお伝えした「摘花(花を間引く作業)」で負担を減らした木に実った、エリートの赤ちゃんりんごたち。その中からさらに「どれを残すか」を見極めていきます。

青森でのりんごの摘果作業は、品種や畑の広さにもよりますが、一般的には7月上旬から中旬頃まで続きます。
今の時期(5月下旬)から始まる摘果は、大きく分けると2つのステップに分かれて進んでいきます。

1次摘果(5月下旬〜6月頃):中心になる一番大きな実を残す
まさに今から始まる作業です。5〜6個集まって実っている中から、中心にある一番元気な実を「たった1つ」だけ残し、周りの不要な実を落としていきます。この時期にどれだけ早く無駄な実を落とせるかで、残った実の大きさが変わってきます。

2次摘果・見直し摘果(6月中旬〜7月中旬):さらに厳選する
1次摘果が終わったあと、今度は木全体のバランスを見ながら、枝が折れないように間引いたり、形の悪い実をさらに落としたりして、最終的な仕上げをしていきます。

これを2〜3ヶ月間、毎日ずっと見極めながら園内を2周回します。気の遠くなるような根気のいる作業でありますが、秋にお客様の「美味しい!」という笑顔を思い浮かべながら、園内すべての木を回ってひとつひとつ丁寧に作業を進めています。

冷蔵庫にあるとちょっとうれしい。
外崎りんご園のりんごをギュッと搾った、
果汁だけのストレートジュースをご用意しています。

りんごジュースを見てみる

2026年5月3日:美味しいりんごを育む「自然の力」と「人の手」

弘前市の外崎りんご園も満開の季節を迎えました。
一年で一番華やかで、りんご作りにとって非常に大切な時期の作業風景をお届けします。

青森の春の風物詩。小さな相棒「マメコバチ」が大活躍!

りんごの花と受粉を助けるマメコバチ

毛だらけの体にたくさんの花粉をつけて、花から花へ飛び回ります

りんごの花の受粉に欠かせないのが、この働き者の「マメコバチ」たちです。
実は、りんご栽培でマメコバチが活躍し始めたのは昭和30年代後半から。昔は自然の虫たちが受粉をしてくれていましたが、環境の変化でその数が減り、農家の「人工授粉」の負担がとても大きくなってしまった歴史があります。

なぜマメコバチが選ばれたのでしょうか?
それは、彼らが成虫として活動するのが、ちょうどりんごの花が咲く5月の約1ヶ月間だけだからです。さらに寒さにも強く、ミツバチなら休んでしまうような10度前後の肌寒い日でも元気に飛び回ってくれます。

園内には、彼らが安心して卵を産み、生活できるように手作りの「ハチ屋(巣箱)」を設置しています。

マメコバチの巣箱全体

ネットで保護されたマメコバチの活動拠点

ヨシの筒が詰まった巣箱

このヨシの筒一本一本がハチたちの部屋です

より確かな品質を求めて。「人の手」による受粉作業

受粉機を使った人工授粉作業

マメコバチはとても働き者ですが、自然の生き物なので気まぐれなところもあります。すべての花を均等に受粉してくれるとは限りません。
そこで、より形の良い、美味しいりんごを作るために、写真のような受粉機を使った「人工授粉」も行います。ハチたちの働きを人間がしっかりとサポートしてあげるのです。

今でこそ機械で効率よく行えますが、50年ほど前まではこんな便利な機械はありませんでした。当時は、耳かきの後ろについている梵天(ぼんてん・ふわふわした綿のようなもの)を使い、人の手で一つひとつの花に粉をつけて回るという、気の遠くなるような作業をしていました。

美味しさの土台作り。並行して進む「摘花(てきか)作業」

摘花作業の様子

受粉と同時進行で行われているのが、「摘花(てきか)」という作業です。
りんごは一つの場所にいくつかの花を咲かせますが、これを全部実らせてしまうと栄養が分散してしまいます。そこで、中心にある一番良い花だけを残し、周りの花を指で摘み取っていきます。

後になってから小さな実を落とす「摘果」という作業もありますが、この「花」の段階で早めに無駄をなくしてあげることで、りんごの木への負担がグッと減ります。木が元気なまま育つので、秋にはより高品質で美味しい実になる確率が高くなります。


自然の力と、手作業のまごころ。
秋の収穫へ向けて、りんご作りは順調に進んでいます!

手間暇かけた果実をそのまま搾った
「100%りんごジュース」はこちらからお求めいただけます!

ジュースの商品ページを見る