2026年5月3日:美味しいりんごを育む「自然の力」と「人の手」
弘前市の外崎りんご園も満開の季節を迎えました。
一年で一番華やかで、りんご作りにとって非常に大切な時期の作業風景をお届けします。
青森の春の風物詩。小さな相棒「マメコバチ」が大活躍!
毛だらけの体にたくさんの花粉をつけて、花から花へ飛び回ります
りんごの花の受粉に欠かせないのが、この働き者の「マメコバチ」たちです。
実は、りんご栽培でマメコバチが活躍し始めたのは昭和30年代後半から。昔は自然の虫たちが受粉をしてくれていましたが、環境の変化でその数が減り、農家の「人工授粉」の負担がとても大きくなってしまった歴史があります。
なぜマメコバチが選ばれたのでしょうか?
それは、彼らが成虫として活動するのが、ちょうどりんごの花が咲く5月の約1ヶ月間だけだからです。さらに寒さにも強く、ミツバチなら休んでしまうような10度前後の肌寒い日でも元気に飛び回ってくれます。
園内には、彼らが安心して卵を産み、生活できるように手作りの「ハチ屋(巣箱)」を設置しています。
ネットで保護されたマメコバチの活動拠点
このヨシの筒一本一本がハチたちの部屋です
より確かな品質を求めて。「人の手」による受粉作業

マメコバチはとても働き者ですが、自然の生き物なので気まぐれなところもあります。すべての花を均等に受粉してくれるとは限りません。
そこで、より形の良い、美味しいりんごを作るために、写真のような受粉機を使った「人工授粉」も行います。ハチたちの働きを人間がしっかりとサポートしてあげるのです。
今でこそ機械で効率よく行えますが、50年ほど前まではこんな便利な機械はありませんでした。当時は、耳かきの後ろについている梵天(ぼんてん・ふわふわした綿のようなもの)を使い、人の手で一つひとつの花に粉をつけて回るという、気の遠くなるような作業をしていました。
美味しさの土台作り。並行して進む「摘花(てきか)作業」

受粉と同時進行で行われているのが、「摘花(てきか)」という作業です。
りんごは一つの場所にいくつかの花を咲かせますが、これを全部実らせてしまうと栄養が分散してしまいます。そこで、中心にある一番良い花だけを残し、周りの花を指で摘み取っていきます。
後になってから小さな実を落とす「摘果」という作業もありますが、この「花」の段階で早めに無駄をなくしてあげることで、りんごの木への負担がグッと減ります。木が元気なまま育つので、秋にはより高品質で美味しい実になる確率が高くなります。
自然の力と、手作業のまごころ。
秋の収穫へ向けて、りんご作りは順調に進んでいます!
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